【今週のQ&A】 不動産所得がある家族を専従者とすることができるか?

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今週のQ&A

Q1 不動産所得がある家族を専従者とすることができるか?
Q2 インボイス登録を辞めた場合、借主に知らせるべき?

(Q1)不動産所得がある家族を専従者とすることができるか?

サラリーマンをしながら不動産投資をしています。

個人でアパート2棟(16室)所有し、事業的規模になっています。

妻は専業主婦ですが、妻自身も少し不動産投資をしています。
(私の不動産の共有者ではありません)

妻を私の専従者として青色事業専従者給与を払って経費にすることができます
か?

(A1)

同一生計親族に対して給与を支払っても、経費にできないのが原則です。

例外として青色事業専従者に対して支払う給与は、経費にできます。

青色事業専従者給与の要件として、
「その年を通じて6月を超える期間(一定の場合には従事可能期間の2分の1超)、
事業に専ら従事していること」があります。

しかし、その職業に従事する時間が短いもの、その他事業に専ら従事することが
妨げられないと認められる者は除かれます。

2016年9月30日東京地裁判決の判決事例

『例外として除かれる場合は、他の職業に従事する期間が短く、その事業に専ら
従事することが妨げられないことが一見して明らかであるかどうか、実質的にそ
の事業に専ら従事することが妨げられないと認められるかどうかによって判断する』
としています。

事業に専ら従事することが妨げられないと認められるかどうかは、専従者がどの
くらいの規模で不動産賃貸をやっているかに影響するかと思います。

(1)専従者が事業的規模(5棟10室以上)で賃貸している場合

専従者が事業としての職業を持っていると判断される可能性が高く、専従者と
することは難しいと考えます。

業務量が少ないとして、専従者として認められなくはないですが、自らの事業的
規模を否定することになり、65万円控除などの特典が受けられなくなる可能性
があります。

(2)専従者が事業的規模未満で賃貸している場合

専従者が事業として職業も持っていないため、専従者にできる可能性がありま
す。

しかし、従事していること妨げられていないことを証明する必要があります。

専従者として働いている時間や業務内容を記した方がよいでしょう。

しかし、専従者として認められたとしても
「支払われた金額が労務の対価として相当であること」が要件であるため、
支給金額によっては、労働と給与が見合っていないと否認される可能性がある
ため、注意をしてください。


(Q2)インボイス登録を辞めた場合、借主に知らせるべき?

令和3年に不動産の売却をしたため、令和5年は消費税の課税事業者になりま
す。

貸事務所が1室あるためインボイス登録しようと思っています。

インボイス登録をした後、インボイス登録をやめて免税事業者に戻った場合、
借主に知らせるべきなのでしょうか?

(A2)

インボイス登録を辞めた場合、取引先に通知しなければならないという義務は
ありません。

国税庁のHPでインボイス登録がされていないことは確認することは可能です。

ただし、インボイス登録をやめた旨を借主に知らせた方がよいでしょう。
請求書を毎月発行していない場合には、契約書にインボイス登録番号を記載し
ます。

契約書が変更されない限り、登録を辞めたタイミングが借主にとってはわかり
づらい状況にあります。

借主にとっては、仕入税額控除ができなくなる影響があります。

トラブルにならないように、できれば事前に登録をやめる旨は伝えた方がよい
かもしれません。

また、賃貸借契約書に
『インボイスの登録に変更があった場合には、借主に通知する』旨の条項が記
載されていることもあると思います。

その場合には、通知しないことで契約違反になってしまいますので、契約書の
内容はよく確認した方がよいでしょう。

なお、インボイス登録事業者ではないにも関わらず、インボイス等と誤認される
恐れのある表示をした書類を交付した場合、1年以下の懲役または50万円以下
の罰金に処するとされています。